マネジメント

 病院全体の方向性

平成31年4月より平成32年12月ごろまで病院の建て替え工事があります。かなり大規模な工事で、皆様方には大変ご迷惑をおかけしますが、何卒ご理解のほどよろしくお願い致します。また建て替え後の将来の方向性について、以下のように考えています。

1.病院の機能と役割

政府は、地域包括ケアシステムを進めるうえで、在宅療養に注目してきました。普通在宅と言えば、自宅を連想します。しかし高齢化を考える時、さまざまな病気や障害を持った高齢者の増加と医療費の増加が見込まれます。20年前は老人病院が主軸でしたが、高齢者の増加に伴い、病床数の不足と病院で亡くなる場合の莫大な医療費が問題視され、政府は病院以外のさまざまな在宅の形態を制度化してきました。現在は、制度上ケアハウス、高齢者住宅、有料老人ホーム、特別養護老人ホームなどの施設から回復期リハビリテーション病棟や地域包括ケア病棟など病院の中の病棟までも「在宅」と位置付けられています。病院以外の生活の場に加えそこへ誘導する医療施設まで「在宅」扱いなのです。地域包括ケアシステムはある意味で、病院にいる時間をできるだけ少なくするとともに、病院以外の療養生活を支援するシステムです。
これらの政策を進める具体策のひとつが地域医療構想です。病院は病棟ごとに「高度急性期病床」、「急性期病床」、「回復期病床」、「慢性期病床」に分けられ、それぞれ機能と条件、必要病床数が明確に規定されることになりました。死亡退院する前後の医療費が高くならないよう病院内にありながら在宅扱いで医療機能を併せ持つ介護医療院も創設されました。
ところで患者様が病院以外の場所で療養するには、患者様がその場所で生活できるような状態に治したり、維持したり、障害となる部分をフォローしたり、 たまには家族に休んでもらうシステムがあったり、悪くなったら入院があったりすることが前提です。病院は病院以外で療養するこのような患者様をフォローする輪の一部となることも求められているのです。
これらのことに対処することが、当院の今後の方向性となります。

(1) 「回復期」に相当する回復期リハビリテーション病棟と地域包括ケア病棟を増床して、リハビリテーションによって患者様の状態を治す、良くする機能を拡充する。
(2) 介護医療院は在宅扱いであり、どの病棟からの受け入れも在宅復帰率に貢献する。また介護医療院では回復期リハビリテーション病棟、地域包括ケア病棟から退院する患者様で、もう少しのリハビリが必要な方々を受け入れ、「仕上げリハ」をおこない、最良の状態で退院を計画できるようにする。
(3) 回復期リハビリテーション病棟、地域包括ケア病棟からの退院患者に対して、当院の訪問看護ステーション、通所リハビリテーション、居宅介護支援事業所などを使い退院後の患者様のフォローをする。
(4) 退院後の患者様の状況が、軽度の悪化の場合は介護医療院へ、重症例を除く発熱や肺炎などの急性憎悪の場合は地域包括ケア病棟へ入院してもらえるようバックアップ体制を整える。
(5) 患者様の家族介護負担軽減としてのレスパイトケアを介護医療院、地域包括ケア病棟で進める。
(6) 療養病床はこれまで通り、重度の慢性期患者を対象とし、看取りなどで患者様や家族に寄り添った医療を展開するが病床数は減少させる。
(7) 地域包括ケア病棟は一部を一般病棟として、幅広い患者様に対応する。
(8) 機能の違う病棟間の連携および病棟と在宅部門の連携を深める。さまざまな方法を用いて、患者様の移動にスムーズに対処できるように院内スタッフが協力して具体的に行動する。

2.働きやすい環境への対応

看護学校を卒業して当院に入職する方も歓迎しますが、結婚して育児が始まり、いままでの急性期病院より少し余裕をもって仕事をしたいと思う人などを積極的に採用したいと思っており、保育園の充実は重要です。また新しい建物は地域にインパクトを与え、将来性をイメージさせることができます。当院は開設以来43年を超える歴史があり、昔から高齢者医療についてはある一定の評価を受けてきました。また平成19年より県南で初めてリハビリ病棟を開設したところ、この効果が地域で評価されリハビリについても高い評価を受けています。そういう意味では高齢者医療とリハビリ分野にブランドがあると考えられます。ただし建物や設備に古いものがあったり、建物が分散していたりしていて、使い勝手が悪いところもあるので、今回の工事はこれらの問題を一掃し、将来に向かうイメージを印象付けられると思います。具体的な例は以下の通りです。

(1) 長く手を入れられなかった厨房施設の新設
(暑さ対策、室温対策、清潔と不潔区域の区別、温冷配膳車やその保管場所など)
(2) 建物区画ごとの感染対策
(他の病棟を通らなくても目的地に到着できる)
(3) 診療部門の一階集中化
(4) 中央物品庫、リネン庫、書庫等の充実
(5) 患者用・ご家族用エレベーターとは別のスタッフ用エレベーター
(6) ナースステーション・処置室の広さ
(7) 清潔不潔に配慮した各種の部屋の充実
(処置室と経管栄養準備室の分離、汚物処理室の単独の配置など)
(8) 各病棟の仮眠室
(9) 医師・師長の事務室の新設
(10) 男女別・部署別の休憩室の充実
(病棟ごと、部署ごと、男女ごとのインフルエンザ等感染対策)
(11) 職員駐車場の拡大
(12) 各病室の出入り口付近に患者用トイレ設置
(誘導距離などの短縮)

これらの目標は、以下のように表現され受け継がれています。
「より多くの患者様に当院を利用してもらい、より多くの患者様に満足してもらえるよう努力する」
「職員も喜べる病院を目指し、安全に安心して仕事ができる魅力ある職場となるよう努力する」

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