マネジメント

 病院全体の方向性

平成17年秋、政府より突然出された介護病棟の平成24年3月での廃止、医療保険の療養病棟に対する医療区分の導入は当院にとって甚大な影響を与えました。このことがきっかけで、回復期リハビリテーション病棟の導入や病床数の減少を含む5年間に及ぶ2期の工事を経験することになりました。56床を減少させた場合の試算では、いままでの最高収入より約2億円の収入が減少します。大きな問題点は2個病棟ある介護病棟をどうするのか?という視点でした。そのプロセスにおいて次の事柄を目標としました。

(1) 介護病棟の廃止に対応する。
(2) 病床数減少に対してリストラは行わない。将来の労働力減少に対応すべく、若い人達をバランスよく雇用する。
(3) 給与をバランスよく上昇させ、求人においても競争力のある病院とする。
(4) 慢性期の重症の他に、リハビリテーションを強化し、地域でのオンリーワンを目指す。そのために治すという視点にもう一度立ち返る。
この目標は現在では、以下のように表現され受け継がれています。
「より多くの患者様に当院を利用してもらい、より多くの患者様に満足してもらえるよう努力する。」
「職員も喜べる病院を目指し、安全に安心して仕事ができる魅力ある職場となるよう努力する。」

 入院・退院に関するマネジメントの概要

(1) リハビリテーション 介護病棟の一つを減床した上で医療病棟に転換し、リハビリ主体の病棟としました。この病棟では回復期リハビリテーション病棟同様「治す」を強力に推進することによって、急性期病院や介護施設、在宅の後方支援機能を目標としました。介護病棟は法律の改定により6年間の存続が認められました。今のところ減床した上で6年間そのまま延長する予定です。医療であれ介護であれ、当院を必要とされる患者様に対してお役に立ちたいという理由からです。
(2) 身体的な機能を改善するばかりでなく、増加する経管栄養と胃ろうの患者様の状態を改善して経口摂取とするための組織横断プロジェクトを造りました。
(3) 上記(1)(2)の取組が成果を上げ、リハビリスタッフの増員が可能になりました。慢性期医療病棟、介護病棟、在宅へのリハビリ供給が可能になりました。リハビリテーションの基準もランクアップすることができました。
(4) 外来に入院申込に関する専門の看護師を置きました。入院を一元管理することにより、適切で迅速な対応が可能になりました。外部の医療機関、介護施設、ケアマネージャーにとっては、ご相談の窓口が明確になったのではないかと思います。
(5) 当院周辺に新たにできた数多くの介護施設を訪問しました。多くの介護施設の方々とお話しすることができ、当院の「治す」目標を再確認できました。患者様のやり取りを通じて連携できるようになり、これからもよいパートナーシップを築けていけたらいいなと思っています。
(6) )リハビリテーション重視の病棟では、入院期間が短いので入院して間もなく退院のご相談をします。しかし退院先を探すのに大きな不安を持っていらっしゃるご家族は多いと思います。また、ご自宅への退院についても同じような不安があると思います。当院では病棟に退院に関する専門のスタッフを置き、このような不安を持つご家族をフォローしています。
(7) 入退院についての専門スタッフが、入院の申込状況と病棟の空床状況を常時話し合っています。お互いの状況がわかっているので、入院の迅速化が図れるようになりました。
(8) 在宅で介護保険を利用する患者様は、多くの場合外部のケアマネージャーを利用されています。入退院に際しては、早い時期からこのような外部ケアマネージャーに報告、連絡、相談するなど配慮するようにし、良好な関係づくりに努力しています。
(9) 入院に際して、患者様を外来を経由せず直接病棟にご案内するようにしました。このことにより、業務の簡素化と迅速化が可能になり、1日に複数の入院を受け入れることができるようになりました。
(10) 入院や病棟移動に関して、毎週一回、医師同士が話し合える場を造りました。フェイス トゥ フェイスで話し合いますので、入院業務、転棟業務がスムーズになりました。またこの話し合いには入院専門看護師も同席します。入院に関する方針が明確になり、自信を持ってご相談にお答えできるようになりました。
(11) 入院中の患者様の状態は、医療処置が必要になったり、リハビリテーションを継続する必要があったり、介護の方が適切になったりというように変化します。そのような場合、患者様に適した機能を持つ病棟への転棟が考えられます。病棟間の協力体制を強化して、今まで以上にスムーズな病棟移動ができるようになりました。
(12) これらの取り組みによって、リハビリテーション重視の病棟においては、早期退院、早期入院が可能になりました。病院全体として10年前の約4倍の患者様を受け入れることができるようになりました。

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